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代表取締役社長 木下雅幸 写真
代表取締役社長 木下 雅幸

 本州化学工業は、1914年(大正3年)に創業者の由良浅次郎らが日本で最初にアニリンの原料となるベンゼン精留装置(経済産業省・近代化産業遺産認定:2009年、日本化学会・化学遺産認定:2012年)を設計・完成させ、アニリンの工業化を成し遂げました。また、翌年にはフェノールの製造設備を完成させ、合成フェノールの工業化も成し遂げました。当社は創業以来、パイオニアとして長年にわたり培ってまいりましたフェノール誘導品の合成技術を活かし、特徴のあるファインケミカル製品を創出・提供しております。

 当社は、「Finechemical Specialistとして独自技術を開発、駆使し、価値ある製品を創出してお客様に提供し、お客様とともに発展していくことにより、人類社会の福祉の増進に貢献していく」ことを経営方針として、お客様、従業員、株主の皆さま並びに地域社会から真に信頼される存在となることを目指しております。
 現在、この方針のもと、① クレゾール誘導品(家畜用飼料用ビタミンE、電子材料、酸化防止剤等の原料)、② ビフェノール(液晶ポリマー<LCP>、ポリフェニルスルホン<PPSU>の原料)、③ 電子材料(半導体、フラットパネルディスプレイ等の製造過程で使用)、④ 特殊ビスフェノール(特殊ポリカーボネート樹脂、特殊エポキシ樹脂の原料) の4事業をコア事業と位置付け、これらの製品を中心に主として情報・通信、自動車、医薬などのニッチ分野向けに国内・海外において積極的な事業活動を展開しております。

 当社は、より高度化・多様化する市場ニーズに的確に応えるため、創業以来培ってまいりました独自の技術を活かし、高い品質を有する特徴のあるファインケミカル製品を今後とも開発・提供し続けてまいります。
 何卒、より一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

資料わが国最古のベンゼン精留装置(1914年完成)
ベンゼン精留装置
近代化産業遺産認定 ベンゼン精留装置 (経済産業省: 2009年)

1914年(大正3年)、本州化学は和歌山の地に産声をあげました。第1次欧州大戦により染料の輸入が途絶えたため、わが国初のベンゼン精留装置を独力で建設し、染料の原料であるアニリンの工業化に成功したことに始まります。このパイオニア精神が、本州化学の基本理念となり、確かな技術と創造力を生み出す源泉となっているのです。